卵巣・卵管・子宮の病気

子宮位置異常

子宮が一定範囲以上をこえて移動しないのは、子宮を下方から支える支持装置と、子宮を
つりあげている懸垂装置の働き
です。子宮支持装置としては骨盤底にある筋肉群と 筋膜、
隔膜の緊張力があり、子宮懸垂装置には基靭帯、仙骨子宮靭帯、膀胱子宮靭帯、子宮広靭帯
子宮円靭帯があります。このような子宮を保持しているものがゆるんだり、子宮が周囲組織と癒着
など を生じると
子宮の位置や形態異常がおこります。

子宮頸管ポリープ

子宮頸管の粘膜から発生してポリープ状(有茎状)に膣腔に向かって垂れ下がるもの
いいます。
慢性炎症の結果、粘膜が増殖してできる場合が多いといわれていいます。大きさは数ミリから
2〜3cmのものが多く、ほとんどが単発性です。あらゆる年齢層の女性にみられますが、
40〜50歳にもっとも多く認められます。

子宮内膜症

子宮の壁は、外側から腹膜の一部でもある漿膜と、平滑筋細胞からなる厚い筋肉層、そしていちばん内側の粘膜(子宮内膜)から作られます。
正常の子宮内膜は、子宮体部の内面(子宮腔)を覆っています。ところが、その子宮内膜と同様の
組織が、子宮の内面(本来の場所)以外の場所(子宮筋肉層など)や骨盤の中や腸の方にまで存在し増生することがあり、これを広い意味での子宮内膜症とよんでいます。

子宮内膜症は、内膜の組織が子宮体部の筋肉層内にくいこんでいる子宮腺筋症(内性内膜症)と、
子宮の周囲や子宮の外に散らばっている外性内膜症に分けられます。
しかし、実際に多く見られる問題となる内膜症は、子宮の外の骨盤内に存在するものなので、
子宮内膜症とよぶ場合には骨盤内子宮内膜症のことを指しています。
骨盤内子宮内膜症の好発部位は卵巣(チョコレート嚢腫)80.7%、子宮表面67.2%、子宮と直腸間の腹膜(ダグラス窩腹膜)40.6%、子宮靭帯24.2%、ほかに直腸、膀胱などです。骨盤内子宮内膜症の発生は20代にもっとも多く見られます。
子宮腺筋症では40代をピークに30〜50歳まで幅広くみられます。

卵管炎、卵巣炎(子宮付属器炎)

骨盤内臓器のうちでもっとも炎症をおこしやすいのが卵管です。卵管が細菌感染などにより炎症を
おこした場合を卵管炎といいます。通常、卵管炎のある側の卵巣にも炎症がおよび、同時に卵巣炎も
おこします。そのために両方合わせて子宮付属器炎とよんでいます。

原因は、ぶどう球菌・連鎖球菌・大腸菌・淋菌・結核菌・嫌気性球菌などがおもなものですが、最近では、
クラミジアやマイコプラズマによる卵管炎もしばしばみられます。
感染は子宮や膣の粘膜に沿って卵管に上行感染する場合がほとんどです。しかし、結核菌などでは、
病巣の肺や腹膜から血流にのって卵管に下行感染することもあります。まれに、虫垂炎や腎盂炎でも
卵管に下行感染することが知られています。

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